弁護士の田中浩登です。
今回は「交通事故の損害賠償について~その3」として、「将来治療費」についてお話をさせていただきます。
まず、交通事故の損害賠償の対象となるのは、原則として事故に遭ってから「症状固定日」までとなります。
症状固定日とは、交通事故による怪我の症状が完全に治ったかまたは一進一退の状態になりこれ以上の改善が見込めないと医師が判断した日を言います。
交通事故の怪我のせいで後遺障害が残ってしまって、その治療のために通院をしていたとしても、基本的にはその治療費は賠償の対象外であり、自己負担となるのが原則です。
もっとも、重度の後遺障害が残ってしまい、今後確実に治療費がかかる蓋然性があり、その金額について根拠をもって提示できる場合には、「将来治療費」として相手方に賠償を求めていくことが可能です。
具体的には、交通事故によって寝たきり状態になってしまい、医師からも今後回復する可能性はないと判断されているが、今後1か月1回必ず診察を受ける予定がある、といった場合には、将来にわたってかかり続ける治療費が賠償として認められる余地があります。
次回は、交通事故の損害賠償における「将来介護費」についてお話させていただきたいと思います。