労災の申請の流れ

労災の申請手続きは誰が行うのかというと、被災者やご遺族の方が行います。

実際には、被災者の勤務先が手続きをしてくれることが多いですが、これはあくまで手続きの代行にすぎません。

適切な補償を受けるためにも、被災者やご遺族の方は、労災申請の手続きについて理解しておくことが大切です。

そのため、以下で労災の申請の流れについてご説明いたします。

勤務先には、労災申請における申請書等への証明をお願いすることになります。

したがって、労災事故が発生した場合には、ただちに、勤務先に対して労災事故の詳細について報告することが重要です。

労災事故のケガの治療のため、早めに病院に通院してください。

通院先の病院が労災指定医療機関等である場合は、窓口で治療費を支払う必要がありません。

他方、労災指定医療機関等以外の場合には、被災者はいったん窓口で治療費を立て替えなければなりません。

労災事故では健康保険を利用できないため、場合によっては高額の治療費となることもあります。

経済的な負担の観点を重視する場合には、通院する病院を選ぶ際に、労災指定医療機関を選択されることをおすすめします。

補償内容や、通勤災害か業務災害か等によって、申請書等の様式が異なります。

したがって、事案ごとに補償内容等を確認して、対応する申請書等を用意します。

各申請書等の様式は厚生労働省のホームページからダウンロードすることができます。

参考リンク：厚生労働省・主要様式ダウンロードコーナー（労災保険給付関係主要様式）

⑴　作成

⑵　提出

労働基準監督署に申請書等を提出すると、労働基準監督署は労災事故について調査し、支給・不支給の決定をします。

労災の申請時に注意すべきこととしては、補償内容ごとに申請期間に時効があるという点です。

時効期間を過ぎると申請できなくなりますので、期間には十分に注意してください。

労災の申請は複雑ですので、慣れていない方が行うと負担も大きくなってしまうかと思います。

また、障害（補償）給付等にように等級認定が問題となる場合には、有利な資料を十分に収集・提出しなければなりません。

したがって、労災の申請でお悩みの場合には、まずは労災に精通した弁護士にご相談ください。